天体望遠鏡 Vixen ポルタⅡ R130Sf 【実践編】土星を鑑賞

ポルタⅡR130Sf正面
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梅雨のさなかに、天体望遠鏡を購入した奇特な私です。

購入したのは、Vixenの「ポルタⅡ R130Sf」。

・購入して組み立てるまでの記事はこちら。
 →天体望遠鏡を購入 Vixen ポルタⅡ R130Sf(初心者です)

連日、雨、曇り、雨、雨、曇り、てな具合で、まだ、3回程しか覗く機会がありません(泣)
まずは「月」からチャレンジするべきだとは思うのですが、月は夜のいい時間に出てない時期がずっと続いていて、いきなり、「土星」からのチャレンジです(ワォ!)

ちなみに、土星は、春から南の見やすい位置に来ています。しかも、おとめ座の1等星「スピカ」と上下に明るく2つにならんで見えるので、とても、見つけやすいです。

説明書ちゃんと読めよ!ファインダー合わせを行っていなかった私。。。

天体望遠鏡をAmazonで買いました→2日後に届きました(早!)→子供たちとギャーギャーいいながら見よう見まねで組み立てました。

あとは、夜になって星を見るだけ。(とても順調)

しかし、いざ、夜になって土星を見ようとすると…。

ファインダーの中心に土星を捉えているのに、接眼レンズから覗くと、なんにも見えません!!!
なんで?望遠鏡のフタ開けるの忘れた??と、望遠鏡をいろいろと調べましたが、分りません。

さすが素人。怠っていたファインダー合わせ。

ポルタⅡ R130Sf ファインダーなんと、ファインダーがちゃんと鏡筒と平行になっていないということが判明。

ファインダーを鏡筒に取り付ける際、ねじをギュウギュウと締めるだけではだめだったんですね…。

ファインダーの中心でとらえた目標物が、望遠鏡本体の接眼部から覗いた視界の中心にちゃんと来るように、あらかじめファインダーを調整しておかなければならないのでした。

考えれば当たり前のことなのですが、ネジを奥までしっかり締めれば平行になるもんだと勝手に思い込んでました(^_^;)

この後、急きょ、地上の遠いところに見える街の明かりを頼りに、ファインダーを無事合わせました。(後の微調整は実際に星を見ながら行いました。)

この作業、昼間にやっておくべきでした。
「夜、星でファインダーを合わせよう」なんて考えると大変です。たとえ20~30倍の低倍率でも、望遠鏡本体の視野に狙った星を入れるのは結構苦労します。(そもそも、星でファインダー合わせられるくらいなら、ファインダーなんか要らない)

無事、視界の中に土星を確保。さて、どんな風に見えたのでしょうか。

天体写真があるわけではないのですが、土星を見た感想です。

ポルタⅡR130Sfには、標準で低倍率と高倍率の2種類の接眼レンズ(アイピース)が付いてきます。倍率はそれぞれ、33倍と103倍になります。

まずは低倍率の33倍で。小ぢんまりとした土星の姿を確認。

まずは、低倍率33倍で見てみました。低倍率ですので、太陽系の中という近くにある土星と言えども、米粒みたいに小さく見えます。

ただ、ちゃんと、「土星の形」には見えます。色も、やや赤みを帯びた黄色っぽい色で、周りにチカチカ小~さく見える星とは明らかに違って見えます。

以前から、子供向けのちっちゃい天体望遠鏡で20~40倍の倍率で土星を見ていました。このおもちゃの望遠鏡でも、目いっぱいの40倍で見た場合、ピントはややボヤけますが、よく見える日は「土星の形してるよね~~~~」、という程度には見えてました。

しかし、R130Sfで見ると、倍率は同程度でも、比べ物にならないくらい土星の形がパキッとみえ、「おお!」と思いました。

次は103倍で。ピント合わせがちょっと苦労ですが…。

さてさて、次は高倍率の方の103倍での土星です。

高倍率にすると、視界の中の土星が目に見えて、端の方へ移動していきます(汗)
それを目で追っかけながらピントを合わすのですが、ピントを合わすツマミを回すと、望遠鏡が微妙に揺れて非常にピントが合わせにくい!

「ピント合わせのツマミをちょこっと回して、望遠鏡の揺れがおさまるのを待ってピントを確認」→「もうちょいかなと思ったら、またツマミをちょこっと回して揺れがおさまるのを待って確認」というのを繰り返しました。ちょっと疲れます…。

しかしながら、倍率をあげて見る土星には、とても感動しました。
103倍に上げても大きさは少し大きく見える程度で、俗に言われる、土星の環にある「カッシーニの間隙」まではよく見えませんでしたが、土星本体と環の隙間はハッキリと見えます。

本体も環もなんとなく縞模様っぽくて、「わぁ~!土星だ!!」という感激は十分に味わえます。

今まで、さんざんおもちゃの望遠鏡で土星を見せられ、そのたびに「ふ~ん…。」という反応だった子供たちが、望遠鏡を奪い合って見ていましたので、初めて見る方はそれなりに感動できるレベルではないかと思います。

全体の使い勝手など。もっと倍率あげて見てみたい?!

ポルタⅡ R130Sf同じVixenのポルタⅡシリーズで、屈折望遠鏡のM80Afとさんざん迷った果てに購入した、ポルタⅡR130Sfでしたが、実際に一通り使ってみた使い勝手などをまとめました。

私は、これまで、書店で買った子供向けのおもちゃの天体望遠鏡で月などを見ていましたので、見え方などは、その望遠鏡との比較になります。スミマセン。

◎:視界が非常に明るい

有効径が大き目の13cmというのが、やはりいいのか、視界がとても明るいです。子供向けのおもちゃの天体望遠鏡とは比べ物になりません。

土星を見た場合も、土星がしっかり光って見えるので、非常に見やすいです。月を見たら眩しくて大変なのでは…。

◎:微動ハンドルがあるので、子供でも星を追いかけられる

ポルタⅡの経緯台には縦方向と横方向の2本の微動ハンドルが付いていて、簡単にスムースに少しずつ、望遠鏡を動かすことができます。

望遠鏡をのぞきながらの姿勢で微動ハンドルに手が届きにくい場合は、別売りの「フレキシブルハンドル」を取り付けるという手もありますが、R130Sfの場合は、子供でも2つの微動ハンドルに手が届きました(ちなみに子供は、小3と小1です)。

高倍率でみると、星がどんどん動いていくので「いちいち親が望遠鏡を合わせて、子供が急いで見る」スタイルは大変です。微動ハンドルを使えば、子供でも、星を追いかけることが出来ました。

△:高倍率のピント合わせが辛い

しっかりした架台と評判のポルタⅡです。ですが、高倍率の際は、やっぱりピント合わせで望遠鏡に触ると、少しですが揺れるようで、ピント合わせが大変でした。これは、鏡筒の接眼部の作りのためなのかもしれないですし、R130Sfの重さ5.3kg(本体4.0kg)と、ポルタⅡに載せるにはギリギリの重さだということもあるのかもしれません。さらに高倍率にしたらもっと苦労しそうですね(^_^;)

さらなる高倍率も試してみたいけど

標準の状態だと、2種類のアイピースで33倍と103倍で見れます。例えば同じポルタⅡのセットで屈折望遠鏡のA80Mfだと、同じ接眼レンズが付いてきますが、焦点距離が長い分、倍率は46倍と144倍になります。

もともとR130Sfは倍率を上げるのに向いていない望遠鏡だという評価もあちこちで見かけましたが、もうちょっとあげて見てみたい気もしますので、新しく接眼レンズの購入も検討中です。

あと、別売りの「Vixen 2倍バローレンズ 31.7T」をすでに購入済みです(^_^;)
手持ちのアイピースと組み合わせて、倍率を2倍に出来る優れものということですが…。

とりあえず33×2=66倍は、月を見るのに楽しそうです。
103×2=206倍は、この望遠鏡では厳しいのかもしれませんね。

まだ、試す機会がないのですが、試したらまた感想を書きたいと思います。

※追記:バローレンズを使用した感想を書きました。

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10 件のコメント

  • 同型の天体望遠鏡の型番を検索していてここに辿り着きました。
    私も天体観測を始めたいなと考えておりまして、この天体望遠鏡の購入を検討しているのですが、実際に使用した率直な感想を聞けてとても参考になりました。
    天体観測に詳しい方が書かれているサイトはいろいろありますが、初心者から見た率直な“使ってみた感想”というのはなかなか見つからなかったので。
    ありがとうございました。

    • かめんぎさま

      コメントありがとうございます(*^-^*)
      天体望遠鏡の購入を検討されているということですが、迷いますよね。
      私は、ポルタⅡR130Sfを購入してから3年が経ちますが、変わらず時々、ベランダからの天体観測を楽しんでいます。
      何年たっても初心者のままで、ずっと同じものを見ていて進歩はありませんが(^-^;
      今の季節は土星が見頃ですが、何回見ても飽きません。
      かめんぎさんも、早くお気に入りの天体望遠鏡を手に入れられますようにお祈りしています♪

  • はじめまして…、けんけんと申します。
    私もポルタⅡのR130s購入を間近に、色々とネットで調べてますと、めめさんのこちらに辿り着きました。
    実を言いますと、私も転勤族の関西人(京都)で妻と全国を放浪してます(笑) 今は東京都在住ですが、ここに来る前は、めめさん同様九州でした(熊本)。
    色々と共通点があり、図々しくもめめさんに親近感を抱いてしまいました(笑)
    脱線話はここまでで……
    めめさんのブログを拝見し、ポルタⅡR130Sの購入にやっと踏ん切りが付きそうです。仰るようにA80mfと悩みましたが、素人らしく口径の大きいのがいいと勝手解釈し、めめさんのブログで背中を押して貰った感じです。
    現在東京都内に住んでますが、そちらの千葉でも光害が多い(表現あってます?)ようですが、星雲星団はやはり難しいでしょうか?特にガス状の淡い星雲は諦めた方が良さそうですか?近くに大きな都立公園がありますが、やはり遠征が良さそうですか?
    実際にご使用されてる方のレポが欲しくて問い合わせてみました。
    色々と質問攻めですが…お許しをm(__)m
    これからもめめさんのブログを楽しみにしております〜。

    • けんけんさま

      コメントありがとうございます!!

      ポルタⅡR130sの購入をご検討なのですね(^^)

      私も、購入するときはA80mfとずいぶん迷ったのですが、R130Sfは、A80mfより短いですし、横から覗くことが出来るので、うちの狭いベランダで使うには、こっちの方が取り回しが楽なのでよかったのではないかなと思っています。

      反射望遠鏡だからと言って、これまで特に手入れもしたこともないですし、今も買ったままの状態で、十分楽しめています。

      星雲星団は、こっちに来てから、やはり見えにくいです。家が大通りの近くにあり、以前の環境より明るいのです。

      オリオン大星雲なんて、私の実家(田舎です)だったら肉眼でもぼんやり見えているのに、都会に来たら、サッパリです・・・。

      でも、福岡で見えていた星団、夏のM8(干潟星雲)くらいならなんとか見えます。。。

      頑張って「夜中の2時」とかに見れば、少しは暗くて見やすいのかもしれないですが、夜更かしもつらいので、こっちに来てからは、試したことがありません(^_^;

      だけど、惑星を見るのも楽しいので、最近はもっぱら月や惑星です。今の時期なら、木星が見えてますし、これから先は土星がいい季節になりますよね!

      満天の星空を覗いて星空散歩をするには、やっぱり、遠征がいいんでしょうね(遠い目・・・)

      望遠鏡をどうやって持っていったらいいのかという問題もあり、私も、まだ遠征の経験はないのですが、ぜひ、将来は暗い場所で望遠鏡をのぞいてみたいと思っています。(いつになることやら・・・)

      早く天体望遠鏡が手に入るといいですね!
      続報も楽しみにしております!

  • はじめまして…、くわもんと申します。

    口径80cmの古い屈折望遠鏡を持っていますが、孫ができまして、
    天体観測でもと思い、いろいろと蘇りさせる作業をしていると、

    過去は月で満足しただけで、お蔵入りさせていましたが、
    木星や土星の観測をしはじめると、もっといい映像をと
    いうことで、EDレンズも検討していますが、このブログ
    にたどり着き、反射望遠鏡を最優先に検討しています。

    実際に、天体写真の撮影に興味がありますが、R130 での
    天体写真の撮影はいかがでしょうか?

    また、反射望遠鏡は、光軸調整などのメンテナンスが大変と
    いう意見もありますが、いかがでしょうか?

    全く、雑駁とした質問で申し訳ありません。

    • くわもん様

      コメントありがとうございます!

      反射望遠鏡をご検討なのですね!

      私も「反射望遠鏡は光軸調整をしなくてはいけない」聞いて、
      購入するときには少し迷ったのですが、私が使っているR130Sfは、
      特にこれまで光軸調整などもしたことはありません。

      今のところ、自宅でしか使っておらず、車に乗せて移動する機会も
      引越しの時以外はなかったので、そんなに光軸が狂うとかも最近は気にしていないです(^^;

      鏡筒内に気流が発生すると像が安定しないということなので、
      使うときにはあらかじめ外に出しておいて外気温にならしておくなどの注意が必要です。
      (私は出してすぐに使うことも多いですが・・・)

      いいところとしては、鏡筒の横から覗くので、
      屈折望遠鏡のように長い望遠鏡の背面に回って見る必要がなく、
      うちのせまいベランダでは重宝しています。

      結局、私は、「反射望遠鏡だから」とかあまり気にすることなく使っています。
      私が細かいことを気にしない性格だからかもしれませんが・・・(^_^;

      天体写真は、月ならばキレイにとれると思いますが、
      私はやったことがないので分からないです。ごめんなさいm(__)m

      80㎜の屈折をお持ちならば、130㎜の反射望遠鏡のあと、
      さらに大きな口径の反射望遠鏡が欲しくなりそうですね(^_^;

      私ももっと大きな口径の反射望遠鏡が欲しいですが、
      架台が「赤道儀」となると高価なので、あきらめてます(T_T)

      参考にならない返信でごめんなさい。

      くわもんさまが、悔いのない「ステップアップ」をされることをお祈りしています!

  • ゆめさん

    はじめまして。
    星空を望遠鏡で観るようになって二年目の初心者です。
    ビクセンR130Sfも候補だったのですが、けっきょく手動赤道儀付きのMEADE社70mm屈折式を購入しました。
    赤道儀だと観測前にそれなりにセッティングしておけばハンドル一本回すだけで天体を追尾出来るので、200倍の土星を家族に観せてあげたりするのも思ってたより楽ですヨ。
    すると今度は星雲や星団も観てみたくなり低倍率のアイピースを購入しようと思うのですが、明るいと評判のビクセンR130Sfと手動赤道儀のセット販売が無いのが悔やまれます。
    神奈川の市街地在住ですが周りが明る過ぎて嫌になります。マイ望遠鏡を持って富士山五合目や伊豆七島なんかに行ってみたいと思う今日この頃です。

    • Tさん

      コメントありがとうございます!

      赤道儀を使われているのですか!
      やはり赤道儀だと手動でも追尾するのが楽なのでしょうね・・・。

      経緯台だと、高倍率のときはあっという間に天体が視界からずれていきますから、追いかけるのが大変です(^_^;

      私も将来的に、経済的・時間的にに余裕が出来たら望遠鏡も架台もステップアップしてみたいものです。。。

      そして、天体を観測する環境!私も今住んでいるところは夜中まで町の明かりが明るくて、星雲星団はなかなか・・・。一度暗い所へ出かけて望遠鏡を覗いてみたいなぁと夢見ています。

      望遠鏡も、今持っているR130Sfしか知らないので、いろんな望遠鏡を試してみたいですね(^^)

  • めめさん

    お返事いただきまして、どうもありがとうございました。
    そして、お名前を間違えてしまい大変失礼いたしました!!
    送信クリックした瞬間に「もしや!?」と思ったのですが、地元のお祭り帰りでほろ酔い状態だったので、まさに「後の祭り」でした・・・お詫びいたします。

    今夜は台風の影響で何も観えなさそうです。休肝日でもあります・・・。

    • Tさん

      返信ありがとうございます!

      名前の件は全く問題ありません!気になさらないでください!!
      (「後の祭り」とは面白い!!)

      お酒の飲み過ぎには注意してくださいね(^^)

      天体観測はお天気が悪くてはどうにもこうにもなりませんね(^_^;)

      私の住んでいる千葉も今日はやや風が強いです。

      またお気軽にコメントください。お待ちしております。

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